このブログをよく読まれている方は分かるかと思いますが私はビールが非常に好きです。
若いころ、日本の飲み放題では2Lのピッチャーごと飲んでいました。

みなさん、「ビール純粋令(Reinheitsgebot)」というのをご存知ですか?
1516年バイエルン公国にてヴィルヘルム4世が制定した食品に関する世界最古の法律です。
ビール純粋令=「ビールは大麦、ホップ、水のみを原料とすべし(後に酵母が加わる)」というものです。

それ以前は果物、香草なども使って粗悪な品質のビールが多かったので、この法令によりビールの質が向上しました。また当時は小麦やライ麦もビールの原料として使っており、そのため飢饉のときに小麦が足りなくパンが作れず餓死者が多く出たので、小麦、ライ麦の確保のための法律でもありました。
(ただし今でもヴァイスビールでは小麦を使っていますが)

この法律制定後からビールの品質は飛躍的に高まり、おいしいビールを安心して飲めるようになったわけです。
信玄は1521年生まれ、信長は1534年生まれなのでもっと前なのですね。。。

そして今年2016年は、ビール純粋令制定後500周年記念!
さらに言うと、ビール純粋令は1516年4月23日に制定されたので、今年の4月23日(土)はまさに制定後500年後のまさにその日となるわけです。

ビール好きなら、このビール純粋令に感謝し、祝わないとなりませんね!!
安心してください、ビール純粋令、500周年記念の祭りがあります!
1516 Ingolstadt
http://www.1516-ingolstadt.de/

サイトを見てもプログラム、その他詳細はまだ決まってないようですが、ミュンヘンの手前の街、Ingolstadt
にて祭りが行われるそうです。
遠いけど、500年周年を祝う祭り!ビール好きなら行きたいなあ!

ナポレオンが、ブルゴーニュ地方のワインのブドウ品種をピノノワール単一にするよう命令したのも同様で、食材を限定すると品質があがるのですね。興味深いです。

ちなみに、今の日本のビールは、ビール純粋令からすれば「ビール」とは言えないものばかりですね。
発泡酒、第三のビールはもちろん論外ですが、スーパードライにはコーンスターチが一部使用されていて、一番搾りには米が添加されています(瓶や缶の原材料をよく見てみてください)。つまりドイツ人からすれば、スーパードライ、一番搾りはビールではないのです。

個人的には日本の量産タイプのビールとしては、プレミアムモルツが好きです。あと、「よなよなエール」も最高!

というわけで今年は記念すべきビール純粋令500周年記念!お祝いしましょう!